離さない
【日記】 2011.07.16
スタッフの発案で、弊社オンラインショッピンググループのお客様から簡単なアンケートを頂いています。
貴重な時間を使ってたくさん投稿して頂いたそれらのデータをチェックしていて、1つ心に決めたことがあります。それは。
― お客様との接点は、手離さない。
という事。
通販事業を営んでいると、出荷件数の増加に応じて出荷代行業者から営業されます。
ヤマト運輸や佐川急便はもちろんアマゾンなんかも、もう1つの顔として、この「出荷代行業者」という側面をもっていることは一般にはあまり知られていないと思います。
一定規模以上のいわゆる成功している会社は、この手の業者に出荷をアウトソーシングしていることが多いです。
理由は簡単。効率がいいから。
ひとことに出荷業務と言っても
・在庫の入荷業務
・セグメント
・保管業務
・ピッキング
・欠品商品のチェック、発注
・梱包
・宅配便データ打ち出し
・代引き等の入金チェック
・長期不在やキャンセル等対応
など多岐にわたります。
これらを全て行って「送料込みで1件あたり○○○円」 と設定され、通販会社は請求された金額を支払えば、あとは商品と受注データだけ業者に送っておけばいいわけで、一定規模以上ならどうしたってアウトソーシングした方が効率的です。
でも。
この出荷業務は手離さないと決めました。
理由はアンケートに書かれたお客様の喜びの声。
「ずっと欲しかった商品がとても早く届いた」
「ていねいな梱包がうれしい」
「箱を開けてハワイの風を感じた」などなど。
もちろん、お褒めの言葉だけでなく、改善を促すべき内容やご指摘などもあり、それらは当社の成長指針となる大きな気付きとなります。
実店舗を持たない通販業者は、お客様と実際に顔をあわせることがなく、メール、WEB、電話、など接点が限られます。
しかし、今回アンケートを行って、もう1つ大事な接点があることに気づきました。
それが、「出荷」です。
顔はあわせないけれど、お届けする商品を通じて、しっかりと思いを伝えることができる。
この1件のご注文をわれわれスタッフがとても大切に思っていること。
こちらの無理がきく範囲なら、可能な限り早くお客様にお届けしたいと思っていること。
もちろん、大切に梱包し、ほんの少しでも温かな気持ちでお荷物を受け取って頂きたいこと。
私やスタッフが日々の業務の中で常に感じているこういった想いは、メールや電話だけでなく、「出荷」でもきちんと伝えることができるんだ、とアンケートを拝見して確信したのです。
短期的な業務効率化や、仕事の簡素化だけに目が行くと、出荷業務はアウトソーシングするのが正解です。
しかし私たちは単にお金儲けをしているのではなく、お客さまとの関係づくりを生業とし、お客様の笑顔という報酬を頂いているはずです。
それらがきっと中長期的には大きな成果となって蓄積されていくと信じて、「出荷業務」というお客様との大切な接点を手離さないことに決めました。